筋トレ記録の付け方|重量・回数・セットから次回メニューまで管理する方法

筋トレの記録は、数字を残すこと自体が目的ではありません。

本当に大切なのは、前回のトレーニングを次回の判断に使える状態にすることです。

「前回のベンチプレスは何kgだったか」「10回できたのは何セット目までだったか」「次は重量を上げるべきか」。こうした判断を記憶だけに頼ると、トレーニングの進み方が分かりにくくなります。

最低限、次の4つを残しておけば十分です。

  • 種目名
  • 重量
  • 回数
  • セット数

余裕があれば、日付、RIR(あと何回できそうだったか)、休憩時間、フォームや体調のメモも追加します。

なぜ筋トレを記録するのか

筋力や筋肥大を狙うトレーニングでは、長期的に負荷を調整していく必要があります。

しかし「頑張った感覚」だけでは、前回より実際に進歩したのか判断できません。

例えばベンチプレスで、

  • 60kg × 10回
  • 60kg × 9回
  • 60kg × 8回

だった前回に対して、今回は、

  • 60kg × 10回
  • 60kg × 10回
  • 60kg × 9回

なら、重量は同じでも前進しています。

トレーニング記録があれば、重量だけではなく回数、セット全体、長期的な傾向まで確認できます。

日本スポーツ振興センターの資料でも、トレーニングノートに種目、挙上重量、回数を記録し、数週間単位で重量や回数が増えているか確認する考え方が紹介されています。

まず記録したい4項目

1. 種目名

「胸」「脚」のような部位だけではなく、実際に行った種目を残します。

例:

  • ベンチプレス
  • インクラインダンベルプレス
  • ラットプルダウン
  • バックスクワット
  • ルーマニアンデッドリフト

同じ筋肉を鍛える種目でも、重量の伸び方は同じではありません。種目ごとに履歴を分けることで、正しく比較できます。

2. 重量

マシンやフリーウェイトで使った重量を記録します。

左右にダンベルを持つ種目では、「片手20kg」なのか「合計40kg」なのか、記録方法を最初に決めて統一しておくと比較しやすくなります。

3. 回数

セットごとに実際にできた回数を残します。

「3セットやった」だけでは情報が足りません。

10回、10回、6回だったのか、10回、9回、9回だったのかで、次回の判断は変わります。

4. セット数

ウォームアップセットとワークセットは分けて考えるのがおすすめです。

例えば、

  • 20kg × 10回:ウォームアップ
  • 40kg × 5回:ウォームアップ
  • 60kg × 10回:ワークセット
  • 60kg × 9回:ワークセット
  • 60kg × 8回:ワークセット

のように残しておくと、後から見ても分かりやすくなります。

あると便利な追加項目

最低限の4項目だけでも十分ですが、次の情報を加えると原因分析がしやすくなります。

RIR・RPE

RIRは「あと何回できそうだったか」の目安です。

例えば10回で止めたとき、あと2回できそうならRIR 2です。

同じ80kg × 8回でも、

  • RIR 3で余裕があった
  • RIR 0で限界だった

では意味が違います。

ただし、RIRやRPEは主観的な指標です。初心者はまず重量・回数・セットを安定して記録することを優先して構いません。

休憩時間

セット間の休憩が毎回大きく違うと、回数の比較が難しくなります。

「前回は3分、今回は1分」では、同じ重量でもパフォーマンスが変わる可能性があります。

特に重量の伸びを比べたい種目では、休憩時間をある程度そろえておくと便利です。

フォームや可動域

「最後の2回だけ浅くなった」「テンポをゆっくりにした」など、数字だけでは残らない変化を短くメモします。

重量が増えていても、可動域が大きく変わっていれば単純比較はできません。

記録例:ベンチプレスならこう残す

日付 重量 1セット目 2セット目 3セット目 メモ
8/3 60kg 10回 9回 8回 通常フォーム
8/7 60kg 10回 10回 9回 前回より1回増
8/11 60kg 10回 10回 10回 次回は重量アップ候補
8/15 62.5kg 8回 8回 7回 新しい重量

この例では、60kgのまま総回数が増え、3セットすべてで10回できたあとに62.5kgへ上げています。

これが「記録を次回の判断に使う」ということです。

詳しい重量の上げ方は、筋トレの重量はいつ上げる?ダブルプログレッション実践法で解説しています。

次回のメニューは記録から決める

記録を取ったら、次の3つを見ます。

1. 前回より回数が増えたか

重量が同じでも、同じフォーム・同じ条件で回数が増えていれば前進です。

2. 目標回数の上限まで届いたか

例えば8〜10回を目標にしているなら、全ワークセットで10回できるようになった時点で重量アップを検討できます。

3. 数週間まったく進んでいないか

1回の不調だけで「停滞」と決めないことが重要です。

仕事、睡眠、食事、運動量、セット順などでも、その日のパフォーマンスは変わります。

同じ種目が複数回にわたって伸びていないなら、そこで初めてプログラムや回復を見直します。

筋トレで重量が伸びない原因とチェック方法も参考にしてください。

ノートとアプリ、どちらがいい?

どちらでも構いません。

重要なのは、毎回同じ形式で残せて、前回の記録をすぐ確認できることです。

紙・メモアプリが向いている人

  • とにかくシンプルに始めたい
  • 自分で表を作るのが苦にならない
  • 数種目だけ記録したい

トレーニング記録アプリが向いている人

  • 種目ごとの履歴を見たい
  • 前回の重量・回数をすぐ確認したい
  • 長期間の変化をグラフで見たい
  • ワークアウト全体をまとめて管理したい

IronYouでは、重量・回数・セットを種目ごとに記録し、過去の履歴と比較できるように設計しています。記録を「保存するだけ」で終わらせず、次のトレーニングにつなげることが目的です。

記録でよくある失敗

毎回書き方が違う

ダンベル重量を片手で書いたり合計で書いたりすると、後から比較できません。

自分のルールを決めて統一しましょう。

ベストセットだけ残す

一番良かったセットだけでは、疲労の出方が分かりません。

できればワークセットはすべて残します。

重量だけを見る

重量が上がっていなくても、同じ重量で回数が増えていれば進歩している可能性があります。

1回の不調でプログラムを変える

単発の記録ではなく、数回から数週間の流れで判断します。

記録するだけで見返さない

これが一番もったいない使い方です。

記録は次回の重量を決めたり、停滞を見つけたりするために使います。

何週間ごとに見返せばいい?

毎回のトレーニング前には、少なくとも前回の同じ種目を確認します。

さらに2〜4週間ごとに、次の点をまとめて見ると分かりやすくなります。

  • 扱う重量が増えたか
  • 同じ重量で回数が増えたか
  • 推定1RMが伸びているか
  • 同じ種目だけ長く停滞していないか
  • セット数や種目数が増えすぎていないか

推定1RMについては、1RMとは?重量と回数から最大挙上重量を計算する方法で詳しく説明しています。

まとめ

筋トレ記録は難しくする必要はありません。

最初は、

種目名 + 重量 + 回数 + セット数

の4つだけで十分です。

そこから必要に応じてRIR、休憩時間、フォームのメモを追加します。

そして一番大切なのは、記録した数字を次回の判断に使うことです。

「今日は何kgにしよう?」を毎回ゼロから考えるのではなく、前回の自分を基準にする。それだけでトレーニングはずっと管理しやすくなります。

参考資料